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音もなく空気を揺らし。君が、笑う。
「小太郎さは、かすがのねえちゃんが好きなんだな」
唐突な言葉に飲みかけていたお茶を吹く。忍にあるまじき失態だが、まぁ今日ばかりは許されるだろう。
「何を馬鹿なことを!なぁ、小太郎」
穏やかな陽の下、ぽつりとひとつ、街道に建つ茶店。どうしてこんなことをしているのだったか。たとえ同盟を結んでいるとしても、この戦国乱世。いつ裏切られるかもしれない相手方の忍と、幼いながらも一揆を率いて暴れていた娘。そして自分。
三つ巴・・・というには大袈裟だけれど、それなりに思うところもある同士だろうに、気がつけば、手を引かれて店先に腰掛けていた。
苦いお茶と甘い茶菓子がよく合う。そういえば、こうして主人以外の人間と一緒に何かを食す。というのも久しぶりかもしれない。
そんなふうに思ってまた一口、お茶をすすった時の、いつきの一言。
「でも、好きだべ?」
何を言っているのか、この子供は。大体、敵方の忍を好いただの惚れただのと、馬鹿なことこの上ない。けれど小太郎は真直ぐにいつきと視線を合わせて(と言っても、目元はいつものように前髪に隠れてしまっているのだが)少し間を置いてから、こくりとひとつ、うなずいた。
「風魔!?」
「真田の忍の兄ちゃんも、好きなんだべ」
こくり。と、今度はさっきよりも素直に頷く。え、それってどうなの?と思ったのも一瞬、向けられた視線(多分)に、気付いてしまった。
ああ、そうか。
「おらのことは、好きになってくれるだか?」
こくり。と、また深く頷く。
馬鹿だと思う。こうして気持ちを現してしまえば、いつか辛いのは自分だろうに。もっとも、自分も人のことは言えないが。
「お前は忍には向いてないな」
それでも、言葉とは裏腹に頬が緩んでしまうのが判る。
優しい、大きな人。誰かを好きだと素直に言えてしまう忍。
「そうだな、私もお前は好きだぞ」
勿論それは大きな意味で。相手もそれを判っていて、茶化すような性格でもないから、余計なことは一切言わなくていい。
ひどく、心地良い存在。
だからこの忍には、自然な態度で接することが出来る。
その表情は隠されてよく見えなくて、言葉にしないから、感情の起伏も掴みにくくて、でも確かにその時、その忍は優しく笑った。
色々なサイトさんの忍3人を見ていたからか、風魔はかすがも佐助も好きだといい。というのがありまして。かすがも小太郎には優しいような気がしてなりません。
唐突な言葉に飲みかけていたお茶を吹く。忍にあるまじき失態だが、まぁ今日ばかりは許されるだろう。
「何を馬鹿なことを!なぁ、小太郎」
穏やかな陽の下、ぽつりとひとつ、街道に建つ茶店。どうしてこんなことをしているのだったか。たとえ同盟を結んでいるとしても、この戦国乱世。いつ裏切られるかもしれない相手方の忍と、幼いながらも一揆を率いて暴れていた娘。そして自分。
三つ巴・・・というには大袈裟だけれど、それなりに思うところもある同士だろうに、気がつけば、手を引かれて店先に腰掛けていた。
苦いお茶と甘い茶菓子がよく合う。そういえば、こうして主人以外の人間と一緒に何かを食す。というのも久しぶりかもしれない。
そんなふうに思ってまた一口、お茶をすすった時の、いつきの一言。
「でも、好きだべ?」
何を言っているのか、この子供は。大体、敵方の忍を好いただの惚れただのと、馬鹿なことこの上ない。けれど小太郎は真直ぐにいつきと視線を合わせて(と言っても、目元はいつものように前髪に隠れてしまっているのだが)少し間を置いてから、こくりとひとつ、うなずいた。
「風魔!?」
「真田の忍の兄ちゃんも、好きなんだべ」
こくり。と、今度はさっきよりも素直に頷く。え、それってどうなの?と思ったのも一瞬、向けられた視線(多分)に、気付いてしまった。
ああ、そうか。
「おらのことは、好きになってくれるだか?」
こくり。と、また深く頷く。
馬鹿だと思う。こうして気持ちを現してしまえば、いつか辛いのは自分だろうに。もっとも、自分も人のことは言えないが。
「お前は忍には向いてないな」
それでも、言葉とは裏腹に頬が緩んでしまうのが判る。
優しい、大きな人。誰かを好きだと素直に言えてしまう忍。
「そうだな、私もお前は好きだぞ」
勿論それは大きな意味で。相手もそれを判っていて、茶化すような性格でもないから、余計なことは一切言わなくていい。
ひどく、心地良い存在。
だからこの忍には、自然な態度で接することが出来る。
その表情は隠されてよく見えなくて、言葉にしないから、感情の起伏も掴みにくくて、でも確かにその時、その忍は優しく笑った。
色々なサイトさんの忍3人を見ていたからか、風魔はかすがも佐助も好きだといい。というのがありまして。かすがも小太郎には優しいような気がしてなりません。
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