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徒然と小咄など。現在BASARA2メイン。 かなりネタバレや捏造もございます。御注意! あくまでも個人のファンサイトです。 企業様とは関係ありません。
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パラレルで学園BASARA・・・

元親、元就は高校3年生。
竹千代は1年生かな〜?と。
それから考えると政宗は2年生くらいなんでしょうが・・・一年スキップということで(アバウト)

「お!いい時計してんじゃねぇか」
「Ah?」
 何気なく、伸びてきた前髪をかきあげ、耳にかけた政宗が、己の上げられた左腕を見る。そこには、いつもと違う腕時計があった。
「これか?」
 少し古いタイプの、電池ではなく、自動巻きのものだ。年季が入っているのか、ガラスの端に傷がある。
「どうしたんだ。それ」
 心なしか、元親の目が輝いているように見える。
「いつものが、朝見たら電池切れてたんだヨ。仕方ないから、久しぶりに引っ張り出して来た」
 アナログのシンプルな銀の時計。久しぶりだったから最初は手で巻いて、時間と日付けを合わせるのに少し手間取ったが、使っている限りは、急に電池が切れて止まっていた。という事故は少ない。
「なぁ・・・」
「No thank you!」
 左腕をかばうように時計を隠し、睨み付ける。
「竹千代に見せるのは構わねぇが、お前には見せたくない」
「なんだよ、それ」
「そのままの意味であろう」
 静かに、厳かに、落ち着いた声が降ってくる。二人が見上げれば、購買に行っていた元就が、お茶を片手に戻って来たところだった。
「竹千代は、見るのが好きで、大事にするが、貴様は中身の方に興味があるのだろうが」
「当ったり前じゃねぇか!」
「冗談じゃねぇ。興味本意で decomposition させてたまるか」
 大体これ、結構するんだぜ。という政宗の言葉に、元就が溜息をひとつ。
「よもや忘れてはいまいな」
「・・・何が?」
 貴様の頭は鶏か。と、侮蔑の視線と共に吐き出される溜息。端から見ている政宗にしてみれば、元就のこういう時の態度には一切の容赦がなくて、なんでこの二人がいつも一緒にいられるのかが不思議でならない。
「子供の頃、我の時計を分解した挙げ句、使い物にならなくしただろう」
「あ〜・・・あったかな、そんなこと」
「子供向けのキャラクター商品とはいえ、シリアルナンバー付きの、今ならそれなりの価値のあるものだったのだがなぁ」
 気まずそうに口を閉じ、元親は落ち着かないようにきょろきょろと辺りを見回しだした。
「あ、竹千代!」
 助かった。というように表情を緩めて、あいさつもそこそこに、元親は二人の傍から離れる。
 ふ。と、微かに笑った元就のその表情に、政宗は苦笑するしかない。なんとも満足そうで、そして悪い顔。としか言い様のないものだったからだ。
「Thank you. って、言っといた方がいいのかね」
「別に、貴様を助けた訳じゃない」
「それにしても、Black list でも作ってんのか」
 時たま耳にするだけでも、元就が元親を脅す時の話が同じだったためしがない。
「執念深い。と、素直に言ってもいいのだぞ」
 微かに笑う切れ長の一重の瞳。
 ゾッとしないね。と、政宗は心の中で呟いた。




竹千代は「機械好き」元親は「機械狂い」で(笑)

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