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僕は 君が 好き。
「や、いつきちゃん」
声をかけられて振り向けば、満面笑顔の背の高い男。
「慶次兄ちゃん」
「あのさ〜、早速で悪いんだけど」
かくまってくんない?と、しゃがみ込んで小首を傾げて、目の前で拝むように手を合わせる。
「また怒られたんだべか」
呆れたように溜息をついて、しかしいつきは、こっち。と、慶次の手を取った。
「何だ、今日はこっちに逃げて来たのか」
いつきに手を引かれて着いた先には、見覚えのある眼帯の男。
「あれ〜?」
おかえり。といつきに声をかけて、政宗は郵便受けから手紙を取り出す。
「今日は小十郎さが留守だから、夕方まで政宗が来てくれてんだ」
マンションの隣の部屋同士の目つきの悪い青年といつきは、もうだいぶ打ち解けている。もともと政宗を息子か弟のように可愛がっていた小十郎のもとに、いつきが預けられている。というのが正しいのだが。
「・・・いいの?」
ちょっとばかり実家に事情のある政宗と、そんな政宗を子供の頃から知る小十郎。そんな彼が小学生の少女を引き取った経緯。そんなものは一切知らない。けれど実際いつきはこうして楽しそうだから、きっと関係ないのだろう。そういうことは。
「いいも何も。そのつもりで転がりこんで来たんだろうが」
「あ、ばれた」
そりゃああれだけ昨日から愚痴聞かされてりゃね。と、肩を竦めるジェスチャーをして、政宗はスリッパを放り投げた。
「乱暴だなぁ」
受け取ったスリッパを履いて室内へと入る。
「元就が昨日から機嫌悪ィったらなかったぜ。何したんだよ」
「別に、泊めてもらっただけ」
おいおい、あの鉄面皮の家に転がり込んで来たのか?と、呆れ顔で溜息を吐く。慶次の家出・・・もとい雲隠れは、もうある意味仲間内で、ある程度の周期で訪れる台風や何かと同じようなものとして認識されている。
「今度は何したんだよ」
「ていうか、年頃の男がいるってことを考えてくれなくてね〜」
もう毎日らぶらぶよ。信じられる?可愛い甥っ子に彼女がいないの知ってるクセに、目の前でいちゃこらいちゃこらされたらこれ、たまんないでしょ実際。
一息ついて、いつきの差し出した麦茶をあおった。ぷは〜っと大きく息をついて、口元を拭うさまは、彼の叔父とよく似ている。
「で、また玉砕だった訳だ。そりゃあ、腹も立つわなぁ」
「ちょっと!まるでオレがだめだめみたいじゃない」
「行くとこなくなった挙げ句、小学生に頼るようなのがダメじゃないと?」
とりあえず、小十郎は厳しいからな。と、面白がるように言えば、それじゃあ伊達ちゃん泊めて?と、小首を傾げて拝むようなポーズ。
気色悪ィ。と追い払うような仕種をしながらも、おそらく一人増えた際の献立を考えているに違いない。
「だども、家出ばっかしてると、ろくな大人になれねぇぞ」
まさにクリティカル。真実を突いたいつきの言葉に慶次は胸を押えて倒れるフリをして、政宗は違いねぇ。と言って笑った。
学園シリーズ。家出慶次と、いつきと政宗で小咄。
いつきちゃんは小十郎宅に。そのお隣に政宗が住んでます。慶次は利家とまつの家に居候。
悪戯をして逃げたり、当てつけられて逃げたりする際、一番の被害者は毛利。
元親や幸村は結構マイペースに受け入れて、佐助は何だかんだで口うるさくも受け入れてくれる感じ。
声をかけられて振り向けば、満面笑顔の背の高い男。
「慶次兄ちゃん」
「あのさ〜、早速で悪いんだけど」
かくまってくんない?と、しゃがみ込んで小首を傾げて、目の前で拝むように手を合わせる。
「また怒られたんだべか」
呆れたように溜息をついて、しかしいつきは、こっち。と、慶次の手を取った。
「何だ、今日はこっちに逃げて来たのか」
いつきに手を引かれて着いた先には、見覚えのある眼帯の男。
「あれ〜?」
おかえり。といつきに声をかけて、政宗は郵便受けから手紙を取り出す。
「今日は小十郎さが留守だから、夕方まで政宗が来てくれてんだ」
マンションの隣の部屋同士の目つきの悪い青年といつきは、もうだいぶ打ち解けている。もともと政宗を息子か弟のように可愛がっていた小十郎のもとに、いつきが預けられている。というのが正しいのだが。
「・・・いいの?」
ちょっとばかり実家に事情のある政宗と、そんな政宗を子供の頃から知る小十郎。そんな彼が小学生の少女を引き取った経緯。そんなものは一切知らない。けれど実際いつきはこうして楽しそうだから、きっと関係ないのだろう。そういうことは。
「いいも何も。そのつもりで転がりこんで来たんだろうが」
「あ、ばれた」
そりゃああれだけ昨日から愚痴聞かされてりゃね。と、肩を竦めるジェスチャーをして、政宗はスリッパを放り投げた。
「乱暴だなぁ」
受け取ったスリッパを履いて室内へと入る。
「元就が昨日から機嫌悪ィったらなかったぜ。何したんだよ」
「別に、泊めてもらっただけ」
おいおい、あの鉄面皮の家に転がり込んで来たのか?と、呆れ顔で溜息を吐く。慶次の家出・・・もとい雲隠れは、もうある意味仲間内で、ある程度の周期で訪れる台風や何かと同じようなものとして認識されている。
「今度は何したんだよ」
「ていうか、年頃の男がいるってことを考えてくれなくてね〜」
もう毎日らぶらぶよ。信じられる?可愛い甥っ子に彼女がいないの知ってるクセに、目の前でいちゃこらいちゃこらされたらこれ、たまんないでしょ実際。
一息ついて、いつきの差し出した麦茶をあおった。ぷは〜っと大きく息をついて、口元を拭うさまは、彼の叔父とよく似ている。
「で、また玉砕だった訳だ。そりゃあ、腹も立つわなぁ」
「ちょっと!まるでオレがだめだめみたいじゃない」
「行くとこなくなった挙げ句、小学生に頼るようなのがダメじゃないと?」
とりあえず、小十郎は厳しいからな。と、面白がるように言えば、それじゃあ伊達ちゃん泊めて?と、小首を傾げて拝むようなポーズ。
気色悪ィ。と追い払うような仕種をしながらも、おそらく一人増えた際の献立を考えているに違いない。
「だども、家出ばっかしてると、ろくな大人になれねぇぞ」
まさにクリティカル。真実を突いたいつきの言葉に慶次は胸を押えて倒れるフリをして、政宗は違いねぇ。と言って笑った。
学園シリーズ。家出慶次と、いつきと政宗で小咄。
いつきちゃんは小十郎宅に。そのお隣に政宗が住んでます。慶次は利家とまつの家に居候。
悪戯をして逃げたり、当てつけられて逃げたりする際、一番の被害者は毛利。
元親や幸村は結構マイペースに受け入れて、佐助は何だかんだで口うるさくも受け入れてくれる感じ。
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