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焔野双珠(女主人公)
しょっぱなから思いっきりフェス後日談ネタバレしております。
未プレイだったりネタバレがお嫌な方は御注意ください。
しょっぱなから思いっきりフェス後日談ネタバレしております。
未プレイだったりネタバレがお嫌な方は御注意ください。
※焔野双珠Verは荒垣、主人公共に生存ルート(妄想ですよ、念のため)でゴザイマス・・・
深く眠る夢を見る。
暗い闇の中で漂う。
あの日から毎日のように見るようになった夢。それは日々少しずつ、深みを増していく。
闇に漂う間、夢の中で夢を見る。大切な人達、彼等と過ごす日々。まだたった一回り、季節が巡っただけ。再び同じ季節を迎えるのだと信じて疑わなかったのは、何も彼等だけではない。
ふと、引っ張り上げられるような感覚。沈みかけていた体が、意識が浮上する。
それは短い覚醒の合図。
「目が覚めたのか」
傍には凛とした雰囲気の女性。制服姿は卒業式から見ていない。
「おはよう・・・ございます」
何度目かの遠い天井。白い部屋。
「これから点滴だと先生はおっしゃっていたが、何か食べたいのならそちらの方がいいだろう?希望があれば揃えるが」
「どれくらい、寝てました?」
ボサボサになった髪を手で撫で付けて整える。今度はどれくらいの周期でまたあの眠りに入ってしまうか判らないが、まずは食べ物と、風呂だけは済ませたいと思う。
「約一日。どうだ、気分は悪くないか?」
「寝過ぎてちょっとダルいくらいでこれといって・・・皆は元気ですか?」
こんなこと、聞いても困らせるだけなのは判っているけれど。
「そうだな・・・それぞれ元気にやってはいる。ゆかりは受験に向けての講習が忙しいようだし、アイギスは・・・」
随分と元気がないようだ。と、千鶴はやや言葉を濁す。
あの日から少しずつ、眠りに落ちていく体。今では二日や三日なんてザラで、日を追うごとに少しずつ、その時間は延びてゆく。
原因の判らない眠りは日々浸食の速度を速め、その周期に規則性はない。桐条の力の及ぶ限りで理由を探ろうとしてはいるが、その進捗も思わしくはない。
それじゃあまるでモルモットじゃない。そう言ってゆかりは怒り、千鶴はただ、君が望まぬなら無理にとは言わぬ。と、苦しそうにそれだけ言った。
それでも検査とか統計なんて、どんな病気で入院したって行われるものだろうから、それなら少しでも、彼等の厚意を無駄にしたくなかった。
ただ原因も判らず眠るだけの自分を見て、彼等は何を思うのだろう。
ゆかりがここを滅多に訪れなくなったのは、忙しくなったからだけではないだろう。訊ねて来たからといって、必ず目を覚ましているという保証もない。時々目が覚めると花やお菓子が置いてあるのは、眠っている時に訊ねて来た彼等が置いていってくれたものだ。
だからたまに丁度目が覚めて、こうして話を交わすことが出来るのは嬉しい。ただ、お互い何を話したらいいのかも判らなくて気まずくなることもあるけれど。
逆に順平などは元気づけるかのように学校であったおかしな話とか、誰かの失敗談なんかを面白おかしく話してくれる。
交代しながら、彼等はそれでも病室を訊ねて来てくれているのだ。
アイギスが元気がないというのは、本当に申し訳ないと思う。彼女はずっと、双珠を守ることを一番としてきたから。それなのに、こうして謎の眠りに落ちていく双珠を救うことが出来ない。そんな自分に歯痒さを感じているのかもしれない。
千鶴も、真田も、荒垣も、気にしてちょくちょく顔を出してくれている。天田やコロマル(千鶴の取りはからいで、特別に入室を許された)もそうだ。
だから、こうしてタイミングよく目が覚めて、そこに仲間の姿を認めるとほっとする。
本当は判っている。いや、最近になって判ってきた。
あの闇が何なのか、あれが何処なのか。だからきっと、そう遠くない未来に、仲間達との別れを覚悟しなければならないことも。
他に方法を知らないから。きっとそれが最善。
けれどやっぱり、独りあの闇の海の中は恐くて・・・だから、少しでもというわずかな未練が、こうして双珠をつなぎ止めている。
「年の瀬には、皆とおそば、食べたいですよね」
「そうか。ではその日はまた、寿司でも準備させようか」
願わくば、これからも彼等と共に光の中で。
それがひどく儚い夢だとしても、それを告げるのは、まだ今でなくてもいい。
結局またやっちゃった的な妄想女主人公で。フェス後日談のちょっと前くらいで。で、フェス後日談に続くって感じでお願いします。とはいえ、生存ルートなんでその時点ではまだ寝てるだけ状態で(笑)
無理があると判っていても、色々と救済イベントが欲しいのです。
で、この設定でいくとフェス後日談当日は双珠と荒垣は寮の外にいるのでカヤの外です(笑)その辺のネタもぽつぽつと書いてみたい・・・
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