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秋の夜長にほっと一息。
夏の間は少しだけお休みしてたカップに、また温かな湯気が点るようになった。
「marshmallowは?」
「ふたっつ!」
了解。と、政宗は台所へと戻って行く。
「何?何の呪文?」
「ココアだべ」
机の上に広げたノートと教科書。小学生の国語と高校生の現国の教科書が一緒に広げられている。
「政宗のココアは絶品なんだべ」
「へ〜」
あ、まつ姉ちゃんのとはまた違うだ。まつ姉ちゃんのココアも旨いべ。と、慌ててフォローを入れるのに笑う。
「同じように作ってんのに、どうしてだか味が違うんだ」
不思議だべ。と、首を傾げるいつきを微笑ましい気持ちで見下ろす。
「慶次、お前は?」
御盆に湯気の立つマグカップが三つ。それとは別に小瓶がひとつ。中にはピンクや黄色のマシュマロが詰まっている。
「えーと、五つくらい?」
甘くて飲めやしねぇよ、そんなの。と、政宗は客用のマグにぽいぽいとマシュマロを三つ、スプーンと一緒に放り込んで慶次の前に置く。
「ほれ、熱いから気をつけろ」
一言そえて、いつきの前にマグを置き、マシュマロを二つ放り込むと、自分は何も入れないままのカップを置く。
「いつきちゃん、それマイカップ?」
「んだ。政宗んトコ来た時はこれだ」
慶次のものとは違うシンプルなドット柄のカップ。それはいかにも、この家の者である。というしるしに見えた。
「あ、政宗とお揃いだ」
「ああ?そりゃそうだろう」
「一緒に買いに行ったんだ」
色違いのお揃いのマグ。実際にいつきが暮らしているのは隣の部屋だが、こんなふうに、政宗の部屋にはいつき専用のものが当り前のように置いてあるのも知っている。
「ペアでマグカップって、なんかラブラブだねぇ〜」
冷やかすように言えば、いつきはきょとんとしたように見上げる。それから、ぱぁっと花が咲くように笑った。
「いいべ?小十郎さもお揃いなんだ」
「あれ?ペアじゃなくてトリオなの?」
「そーゆーことだ」
しれっとして、政宗はカップを口に運ぶ。なんだ〜つまんないの。と、つぶやきながら、慶次も客用カップに口をつけた。
マシュマロの溶け出したココアは、普段飲み慣れたものよりも甘く、唇を濡らした。
またもや短い・・・
ペアカップかと思いきや・・・みたいなのがふと浮かんだので(笑)それにしても学バサは慶次率高いですね。すごい動かしやすいし、他のキャラを掻き回して動かしてくれるのでついつい・・・
しっかしこの調子だとそのうち政宗のトコには慶次のカップやら食器まで増えそうな勢いです。あれ?(笑)
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