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土方と神楽で。こんな日もある
「おーぐしくん?」
何だよ、?ってのは。
「銀ちゃん言ってたアル。おーぐしくん」
ていうかそれ、間違ってるから。いや、アイツのことだから、わざとなんだろうけども。
「なんで振り向いてくれない?」
ちょこちょこと、後ろをついてくる気配。隣を歩く原田が時折振り向き、何事か言いたそうにこちらを見るが、勿論振り向いてやる義理はない。
「ていうか素直になっとけよこのマヨラー」
コロリと口調が変わるのも知ってる。ガキのくせに、可愛くない口ききやがる。
「あのなぁ」
溜息をついて振り向けば、すぐ真下から見上げる空色。思わずびびった。こんなに近くに寄られていて、気配もなかった。
これが無意識だというのなら、タチが悪い。
「タカリなら、相手間違ってるぞ」
「イイんだよ。おーぐしくん」
送って?と、指をさすのは、少し離れた所に停めてあるパトカー。
「ばーか。あれに乗せるのは、犯罪者だけだ」
「なんだヨ。バカ言う方がバカだって銀ちゃん言ってたヨ。おーぐしくんのばーか」
「いつも連れてるでけぇ犬にでも乗ってろ」
「定晴今日はデートよ。親同伴なんて野暮、私はしないネ」
あんなデカい犬に釣り合うのなんているのか?とも思ったが、それは俺の心配するべきことじゃない。
「ほれ」
本当は、こんなことしたらまた、たかられるのかもしれないが、とにかく今は、この足元にまとわりつく少女をどうにかしなければいけない。
冗談でなく、いざとなったらパトカー強奪くらいしそうだ。
「これでアイスでも買って、食って帰れ」
生憎財布には小銭は500円玉一枚。仕方ないから奮発してやる。
「酢昆布でもいいのか!?」
途端に目を輝かせ、それからふ、と表情が変わる。
「まさか見返りに・・・」
「ねぇよ!今日は特別だ」
うろんげな視線。なんでこう、素直に人の好意を受け取れないんだろうか。もっとも、自分でもガラではないことをしているという自覚はある。
「ありがと!後で返せ言われても返さないからな!」
「おーおー」
おざなりに答えてパトカーへ向かう。煙草を取り出して口にくわえると、後ろから声がした。
「じゃあな、とーしろー」
振り向けば、500円玉を握り締めて走り去る後ろ姿。
「・・・・・・知ってんじゃねぇか」
火のついていない煙草が、地面に落ちた
特に何がある訳でもなく。そんな日。
何だよ、?ってのは。
「銀ちゃん言ってたアル。おーぐしくん」
ていうかそれ、間違ってるから。いや、アイツのことだから、わざとなんだろうけども。
「なんで振り向いてくれない?」
ちょこちょこと、後ろをついてくる気配。隣を歩く原田が時折振り向き、何事か言いたそうにこちらを見るが、勿論振り向いてやる義理はない。
「ていうか素直になっとけよこのマヨラー」
コロリと口調が変わるのも知ってる。ガキのくせに、可愛くない口ききやがる。
「あのなぁ」
溜息をついて振り向けば、すぐ真下から見上げる空色。思わずびびった。こんなに近くに寄られていて、気配もなかった。
これが無意識だというのなら、タチが悪い。
「タカリなら、相手間違ってるぞ」
「イイんだよ。おーぐしくん」
送って?と、指をさすのは、少し離れた所に停めてあるパトカー。
「ばーか。あれに乗せるのは、犯罪者だけだ」
「なんだヨ。バカ言う方がバカだって銀ちゃん言ってたヨ。おーぐしくんのばーか」
「いつも連れてるでけぇ犬にでも乗ってろ」
「定晴今日はデートよ。親同伴なんて野暮、私はしないネ」
あんなデカい犬に釣り合うのなんているのか?とも思ったが、それは俺の心配するべきことじゃない。
「ほれ」
本当は、こんなことしたらまた、たかられるのかもしれないが、とにかく今は、この足元にまとわりつく少女をどうにかしなければいけない。
冗談でなく、いざとなったらパトカー強奪くらいしそうだ。
「これでアイスでも買って、食って帰れ」
生憎財布には小銭は500円玉一枚。仕方ないから奮発してやる。
「酢昆布でもいいのか!?」
途端に目を輝かせ、それからふ、と表情が変わる。
「まさか見返りに・・・」
「ねぇよ!今日は特別だ」
うろんげな視線。なんでこう、素直に人の好意を受け取れないんだろうか。もっとも、自分でもガラではないことをしているという自覚はある。
「ありがと!後で返せ言われても返さないからな!」
「おーおー」
おざなりに答えてパトカーへ向かう。煙草を取り出して口にくわえると、後ろから声がした。
「じゃあな、とーしろー」
振り向けば、500円玉を握り締めて走り去る後ろ姿。
「・・・・・・知ってんじゃねぇか」
火のついていない煙草が、地面に落ちた
特に何がある訳でもなく。そんな日。
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