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徒然と小咄など。現在BASARA2メイン。 かなりネタバレや捏造もございます。御注意! あくまでも個人のファンサイトです。 企業様とは関係ありません。
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東青津軽浪漫の常葉 忍さまとの共同企画です。
(OSの都合により旧漢字を直させていただいております。申し訳ありません。)

学園BASARAの面子でモンハン(モンスターハンターポータブル2ndG)やろうぜ!という姿を綴っていきます。BASARAの面子がハンターになって狩りをするのとはちょっと違います。モンハンをやっている彼等の様子を書いていこう。というのがコンセプト。

天野版の基本設定
・伊達いつ前提
・キャラクターの基本設定は、当サイトでの学園BASARAに準じております。
・いつきと小十郎は同居、政宗はその隣室に暮らしながらも、ほぼ三人同居と変わりありません。
・基本、よく出るメンバーでガヤガヤやってます。
・かすがは初心者。
・メンバーの小ネタと、かすがの初心者ハンター記録で進む予定です。
・(役に立つか微妙な)色々細かい設定なんかはまた今度。


それでは、ほんの触り部分になりますが、よろしければどうぞ〜

いつきのハンター生活ことはじめ



 耳慣れた呼び出しと振動の音に振り向けば、政宗がケータイを引っ張り出したところだった。
「Morning. どうした、こんな時間に」
 土曜日の朝。今朝の朝食当番はいつきで、昨日遅くに帰って来た小十郎は、珍しくまだ自室で寝ている。普段も時間があれば一緒に食事をするが、土曜日、日曜日は特に、三人揃って朝食を取るのが習慣になっていた。
 はっとして、ガスを止める。上がガラスになっていて、中が見えるというフライパンの蓋も、曇ってしまってはっきりとは見えない。そんないつきの様子を見て、政宗はしぐさで、ちょっと待ってろ。と示す。
「時間?こっちはお前等ほど不規則じゃねぇよ。慶次次第だろ」
 ケータイを肩で挟むように会話をしながら、いつきの手からフライパンを取り上げ、手際よく蓋を外してそれをテーブルに運ぶ。危ないと思ったが、政宗はテーブルに置いてあった鍋敷きの上にフライパンを置いて、焼き上がった目玉焼きを三等分してくれた。
「真田はどうせ、昼まで無理だろ。ウチ?」
 ちらり。と、いつきを見る。どうやら友人達と遊ぶ約束が出来たらしい。と、いつきは思い当たる。慶次は前田慶次。真田は真田幸村のことで、そのどちらもいつきはよく知っている。時々漏れて来る声から察するに、相手は元親だろう。
「別にいいけど・・・小十郎が休んでるから、あんま煩くすんなよ。アイツの部屋、壁一枚隔てた隣なんだから」
 政宗は、いつきや小十郎とは一緒に暮らしていない。マンションの隣室に一人暮らしているのだ。結構大きい部屋だから、一緒でもいいのに。と思うこともあるのだが、いつきがこちらに引き取られて来た時からそうだった。大体、二人は兄弟や家族ではないので、それも当然なのかもしれないが。それでも、家族のように一緒に食事をしたり、団らんもする。普通の家の子から見たら、ちょっと変わった家。だと言われた。だが、いつきはさほど不思議に思ったことはない。
「Ah〜。来るなら着く前に連絡いれろよ」
 最後にそれだけ言って、政宗は電話を切った。
「チカちゃん達、遊びに来るだか?」
「おう。狩りだ狩り」
 にっと唇の端を持ち上げるように笑った政宗の言葉に、ああ。と思う。
 ここのところ、政宗達はひとつのゲームをするのに、しょっちゅう一緒に遊んでいるのだ。今までも遊びに来て、ホラーゲームとかを一緒に見ることもあったのだが、それとはちょっと違うらしい。一緒にやるのは同じなのだが、テレビの前でとかではなく、携帯ゲーム機で遊ぶので、これまでのように一緒になって見る。ということがなかなか出来ないのがちょっと残念だったりする。
「どうせすぐじゃないからな。それまで宿題見てやるよ」
「うん!」
 目玉焼きをそれぞれの皿に盛り、かリッと焼いたベーコンも添える。この間は目玉焼きの黄味がピンク色に固くなってしまったが、今日はトロリと美味しく出来た。その出来に満足していると、やがて小十郎も起きてきて、いつもの土曜日の朝の風景が広がった。


「あ、いつきちゃんだ〜!」
 気になって政宗の部屋のチャイムを鳴らしたいつきを迎えたのは、これも見慣れた佐助だった。部屋の中からは賑やかな声がする。何やら慌てたような幸村の声と、叱咤するような政宗、元親の声に、まぁまぁと笑う慶次の声。
「伊達ちゃん、いつきちゃん来たよ。ほら、いつきちゃん入って入って」
 今ちょっと、手が離せないのよ。と、佐助に促されて部屋に入れば、幸村が携帯ゲーム機をかかげるように頭の上に上げて、何やら悶絶しているようだった。
「アホ〜!あれほど!突っ込むなって言っただろうが!」
「申し訳ない!」
 あ〜あ。と言いながらも、皆苦笑いしてそんな幸村を見ている。
「大丈夫だか?」
 あまりの状況に思わず聞いてしまう。
「大丈夫大丈夫。いつものことだから」
「そっただ難しいゲームなんだか?」
 政宗の持つゲームの画面を見れば、なにやらのどかな村の映像があるだけで、何がそんなに大変なのかが判らない。
「いつきちゃんもやってみる?」
「待て待て。年齢制限あるんじゃねぇ?」
「でもやってる子供、多いみたいよ」
 政宗達の持っているゲーム機は、いつきも知っている。以前から政宗が時々遊んでいたのだが、据え置きのほど遊べるゲームがない。と言っていたからだ。けれど、こうして皆が楽しそうなのを見ると、興味が湧いてしまうのは仕方ないだろう。
「おらも皆と一緒に遊んでみてぇ」
「じゃあお前等、次行って来い」
 政宗に代わって佐助が入り、四人がまたわいわいと遊び始める。
「政宗、ええんだか?」
「ああ。四人までしか出来ねぇんだよ。必然的に一人余るんだ」
 政宗が貸してくれたゲーム機は、携帯という割にいつきの手には結構重たい。とりあえず動かしてみな。と言われて、政宗に言われた通りにぐるぐると動かしてみる。訓練所というところに入って、基礎というのをやってみたが、なかなかボタン操作が覚えられなくてわたわたしてしまう。
「む、難しいべ〜」
 画面が見えるようにいつきを膝に乗せて、後ろから見ている政宗が笑っているのが判る。
「こーゆーのを狩って、肉焼いたり出来るんだぜ」
 一通り、政宗が動かしてくれるのを見て、いつきははぁ〜。と、感心したように溜息をついた。
「すごいべ」
「四人までなら一緒に同じのを狩ったり出来るんだ。一人じゃ無理なのも、それで進められるようになるから、頑張ればいつきでも出来るぞ」
「へぇ〜」
 初めてだったし、全然思った通りに動かすことなんて出来なかったが、家の中にいるたくさんのネコ等を見て、いつきは楽しそうに笑った。


 それから一月ほどして、政宗がいつきの前に紙袋を差し出した。
「お古で悪ィけどな。ソフトは新品だぜ」
 開けてみれば、見慣れた、政宗の使っていた携帯ゲーム機とメモリーカード、真新しい、ビニールをかぶったゲームソフトが入っている。
「やり方は教えてやる。ゆっくりでいいから、一緒にやろうぜ」
「あ・・・ありがとだべ!」
 小十郎に見せると、なんともいえない顔をして、政宗に軽く睨むような目を向けたが、特に何も言わなかった。ただし、きちんと時間を決めて遊ぶことだけは約束して、いつきも、政宗達の仲間に加わることとなったのだった。

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